雫々 したたり

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ゆりを知る

きれいな花とよい香りを長く楽しむために きれいな花とよい香りを
長く楽しむために

2021.06.01 ゆりを知る

花粉の処理は、
早ければ早いほどよい

ゆりの花には6本のおしべがあり、その先端の葯(やく)と呼ばれる花粉袋にたくさんの花粉が詰まっています。
花が成熟すると葯が破れて花粉が出てくるのです。
粘着性があるゆりの花粉は、衣類やテーブルなどに一度付着するとなかなか落ちないのが難点。
そのことがゆりの花を飾ることのネックになってしまう場合も多いようです。
しかし、咲きはじめのときに取ってしまえば問題なし。写真くらいの咲き具合になったら、すぐに手で取り除くことをおすすめします。

 

ティッシュやピンセットなどで取る、と説明される場合もありますが、
スッと上に引っ張れば簡単に取れますし、この段階であれば手に花粉が付くこともありません。
また、葯を取ることがゆりの咲き方や咲く期間に影響することはまったくないのでご心配なく。
むしろ花は一層長持ちしますし、心なしか香りも抑えられる気がします。
花粉が出てくると少し酸っぱい香りも混ざってきます。早めの処理で、きれいな花をより長く楽しんでください。

※おしべがある方が、見た目も華やかで好き、という方もいらっしゃいます。
好みに応じておしべを取る/取らないの判断をしてください。

 

 

枯れた花は
惜しまずに切ってしまいましょう

通常出回っているゆりは、1本につき5つの花がついています。
けれども、その5つは一気に花が開くわけではなく、1つずつ順番に咲いていくのです。
(異なる咲き具合の花を眺めるのも楽しいですよ)
一番に開いた花が、最後の花が咲く頃には枯れている…なんてことも。
そういった場合は、早めに切ってしまうのが長持ちのコツです。
茎の付け根ギリギリのあたりを切ると、見た目もきれいですよ。

枯れはじめの段階で花を切るのは気が引ける、、、という方もいるかもしれません。
しかし、すっかり枯れる前に切ってしまうことで、他の花へ栄養が行き渡ってよりきれいに咲きます。
花を長く楽しむためにも、花にとってもよいことなので、ぜひ実践してみてください。